
AIやロボットと聞くと、少し前までは「未来の技術」という印象がありました。
人と話をするロボットが家の中を歩き、料理や掃除をしてくれる。高齢になれば体を支えてくれて、困ったときには家族や病院へ連絡してくれる。
昔のSF映画では、そんな世界が当たり前のように描かれていました。
ところが今、その未来は少しずつ現実に近づいています。
まだ何でも一台でこなしてくれる家庭用ロボットが普通に売られているわけではありません。それでも、掃除、料理、見守り、会話、運搬など、一つ一つの技術を見れば、すでに私たちの身近なところまで来ています。
これからAIとロボットが家庭に入ってきたとき、私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか。
少し先の未来を想像してみましょう。
昔のSF映画で見た未来が現実になり始めている
昔、SF映画の中では、人と会話をしたり、家事を手伝ったりするロボットが当たり前のように登場していました。
当時は「こんな世界が本当に来るのだろうか」と思っていた人も多いかもしれません。
ところが今では、工場で働くロボットだけでなく、店内を案内するロボットや料理を運ぶ配膳ロボット、家庭で床を掃除してくれるお掃除ロボットなど、私たちの身近な場所でもロボットを見るようになりました。
もちろん、映画に出てくるような何でもできる家庭用ロボットが、すぐに一家に一台置かれるわけではありません。
それでも、掃除、料理、見守り、会話、荷物を運ぶといった一つ一つの技術は、すでに現実のものになり始めています。
昔のSF映画で見た未来は、ある日突然やって来るのではなく、こうして少しずつ私たちの暮らしの中に入ってきているのかもしれません。
ロボットはすでに身近な場所で働いている
ロボットというと、大きな工場の中で自動車を組み立てている機械を思い浮かべる人も多いでしょう。
実際、工場では以前から多くのロボットが使われてきました。
しかし最近では、ロボットが活躍する場所は工場だけではありません。
飲食店では料理を運ぶ配膳ロボットを見かけるようになりました。商業施設や公共施設などでは、案内や巡回を行うロボットもあります。
家庭では、お掃除ロボットがすでに珍しい存在ではなくなっています。
人が掃除機を持って部屋中を歩かなくても、床の上を自動で移動しながら掃除をしてくれる。
一度使ってみると、「掃除を機械に任せる」ということが、決して未来の話ではないことがよく分かります。
今は仕事ごとに別々のロボットが働いています。
しかし将来、それらの技術がつながっていけば、家庭の中でさまざまな仕事を手伝ってくれるロボットへ進化していくでしょう。
料理も片付けもロボットに任せる時代へ
毎日の暮らしの中でも、特に大変なのが食事です。
買い物をして、料理を作り、食べ終わったら食器を片付ける。
若いときには何でもない作業でも、年齢を重ねると負担になることがあります。
そこで期待されているのが、キッチンで働くロボットです。
すでに海外では、ロボットアームを使って調理を行うキッチンの開発も進んでいます。
将来、こうした技術が家庭用として使いやすくなれば、材料を準備して料理を作り、食後には食器を片付けるところまでロボットが手伝ってくれるかもしれません。
想像してみてください。
朝起きると、キッチンではロボットが朝食を準備している。
昼には簡単な料理を作り、夜には温かい食事を用意してくれる。
食べ終わった食器はキッチンへ運ばれ、食洗機に入れるところまで手伝ってくれる。
昔なら完全なSFの世界でした。
でも、料理をする機械、物をつかむロボットアーム、食洗機といった一つ一つの技術は、すでに存在しています。
あとは、それらがもっと使いやすい形でつながっていくことです。
掃除や洗濯もロボットが支える暮らしへ
掃除については、すでにロボットに任せている家庭もあります。
床を自動で走り回る丸いお掃除ロボットは、その代表的な存在です。
人が掃除機を持って歩かなくても、自分で部屋を移動しながら掃除をしてくれる。
こう考えると、家庭の中にロボットがいる生活は、もう始まっているとも言えます。
そして次に期待されるのが、洗濯や片付けです。
洗濯物を洗濯機へ運ぶ。
洗い終わった衣類を取り出す。
乾いた服をたたむ。
必要ならアイロンをかける。
こうした家事をロボットが手伝ってくれるようになれば、高齢者だけでなく、忙しい家庭にとっても大きな助けになるでしょう。
ロボットが何でも完璧にこなす必要はありません。
重い物を運ぶ、床を掃除する、洗濯物を整理する。
人が大変だと感じる部分だけを助けてくれるだけでも、毎日の暮らしはかなり楽になります。

AIとロボットが一人暮らしを支えてくれる
これから特に大きな役割を持つと考えられるのが、一人暮らしを支えるAIとロボットです。
たとえば朝になれば、
「おはようございます。今日は病院の日ですよ」
と予定を教えてくれる。
薬を飲む時間になれば、
「そろそろ薬の時間ですよ」
と声をかけてくれる。
買い物が必要なら、画面を見ながら商品を選び、インターネットで注文する手助けをしてくれる。
今でも食品や日用品の多くは、自宅にいながらインターネットで注文できます。
そこにAIとロボットが加われば、高齢になって外出が難しくなっても、生活に必要な物をそろえることはさらに簡単になるでしょう。
そして大切なのが見守りです。
家の中で転倒した。
いつもと様子が違う。
呼びかけても反応がない。
そんな異変をロボットやセンサーが感知し、必要に応じて家族などへ知らせてくれる。
さらに、普段はちょっとした会話の相手にもなる。
「今日は天気がいいですね」
そんな何気ない会話でも、一人で暮らす人にとっては心強いものになるかもしれません。
高齢になっても住み慣れた家で暮らせる未来
高齢になったとき、多くの人が考えることの一つが「いつまで自宅で暮らせるだろう」ということです。
体が思うように動かなくなれば、家族に迷惑をかけるのではないか。
一人で暮らしていて、もし転んだらどうしよう。
料理や掃除ができなくなったらどうしよう。
そうした不安から、施設で暮らすことを考える人もいるでしょう。
もちろん、介護施設が必要になる人もいます。
しかし将来は、それだけが選択肢ではなくなるかもしれません。
料理をロボットが手伝う。
掃除はお掃除ロボットに任せる。
重い物はロボットが運ぶ。
買い物はインターネットを利用する。
AIが薬や予定を知らせる。
そして、もしものときには家族などへ連絡する。
こうした仕組みがそろえば、高齢になっても住み慣れた家で暮らし続けられる人は、今より増えていくでしょう。
現在は、まだ高価なロボットや開発途中の技術もあります。
しかし技術は普及することで使いやすくなり、さまざまなサービスとして広がっていきます。
そして将来、介護や高齢者の自立した生活を支える仕組みとして、公的な支援がさらに広がっていけば、ロボットは一部の人だけのものではなく、もっと多くの家庭で利用される存在になっていくことが期待されます。
自宅でロボットの支援を受けながら暮らす。
そんな選択肢が当たり前になる時代は、昔のSF映画ほど遠い世界ではないのかもしれません。

ショウのひとこと
年を取ったら、できないことが増える。
それはある程度仕方のないことなのかもしれません。
でも、できなくなったことをロボットが少し手伝ってくれれば、まだ自分でできることはたくさん残ります。
私は、AIやロボットが人間の代わりになる未来よりも、人が自分らしく暮らし続けるためにロボットがそばにいる未来になってほしいと思っています。
高齢になっても、住み慣れた家で好きな物を食べ、好きなテレビを見て、ときにはロボットと話をしながら暮らす。
そんな生活が普通になる日が来れば、老後のイメージも今とはずいぶん変わるのではないでしょうか。
昔SF映画を見ながら想像していた未来。
その入口には、私たちはもう立っているのかもしれません。